MHJ社より新たに通関ビジネス実務検定という資格が作られました。
この記事では通ビジC級の試験内容とテキストについてまとめました。

出題範囲としては上記URLに記載のとおり、通関士試験と貿易実務検定を掛け合わせたもので、難易度としては通関士試験よりも難易度は低いです。
テキストは公式のこちらの一冊のみです。
紹介しておいてなんですが、受けようかどうしようか決めきれなかった私はテキストを読んで決めることにしました。
結論から言ってしまうと、私は…受験しないことにしました。理由を書きますね。
①問題が簡単で改めて受ける必要性を感じなかった。
テキストが届いてすぐ内容を全く見ずに付属の模試を解いた結果がこちらです↓
通関関連法務及び実務
136.5/150 20分
通関関連知識、地理、実務計算
42/50 12分
total:178.5/200 89%
Twitterで他に模試をトライした方の成績を見ましたが、通関士受験生ならばノー勉で8〜9割取れてしまいます。
テキストは網羅的にバランス良く書かれていますが、通関士を軸に考えるとどれも広く浅い印象でした。
②更新制である。
上記の試験概要を見るとわかりますが下の方に小さく「資格有効期限:4年」と記載があります。
合格しても4年後には再受験しないと無効になってしまうようです。
③受験料が高い。
①②を踏まえて税込6,820円は私にはちょっと高く感じてしまいました…。
以上です。
ちょっとネガティブなことを書いてしまいましたが、来年以降通関士を受験する予定の方は受けた方がいい資格だと思います。
試験日も12月なので、その頃には通関士試験の各種テキストも発売され始めるため通関士の勉強への移行もスムーズにいきますよね。
通関士の導入として貿易実務検定を受ける方もいますが(私もそうでした)、はっきり言って貿易実務検定の内容は通関士の内容は全く違います。
通関士試験対策として貿易実務検定は役に立たないです。
その点通関ビジネス実務検定のテキストは先程言った通り通関士試験の内容が網羅的に書かれており、図解や表を多く使用してとてもわかりやすく書かれています。
こちらの記事で紹介した同じMHJ社の片山先生の著書である合格の基礎テキストや合格ハンドブックと同じような表現もあり、後学にも通じるものがあります。
それではざっくりですがテキストを読んだ感想、中身を紹介します。
まずテキストは全270ページ(1〜6部)あり、そのうち1、2部の29ページにわたって試験の概要や学習法が書かれています。
(こういうのにあまり興味が湧かないタイプなので飛ばしました…笑)
3部では通関士試験範囲が広く書かれています。
輸出入通関や保税、外為法、NACCS法、輸出入差し止め、納税など網羅的にカバーされています。個人的には外為法が分かりやすかったです。
外為法は通関士テキストだと範囲が広く内容も細かいため小さい文字でびっちり書いてある印象でしたが、導入として理解しやすいよう書かれていました。
4、5部は貿易実務検定寄りの内容でした。
難易度としてはB級と同じくらいか少し易しいくらいでした。
貿易実務検定のときに思いましたがMHJって本当にL/Cが大好きですね(笑)力が入ってました。
船の種類やインコタームズ、SCMなど広く説明されています。
通関士試験範囲ですが特恵関税やコンテナ条約、EPAについてもこちらで書かれていました。
RCEPについては、今後の動向に注意としか書かれていませんでした。
ちなみに各協定で適用される原産地証明の種類のリストが合格ハンドブックと同じでした。
やはり同じ会社なだけありますね。
6部は通関地理についてです。主要国、主要都市の概要、主要産物、EPAなどの加盟条約(ここにはRCEPの記載もあり)について記載されています。
20ページ程度しかなく、広く浅く必要事項だけ書いてあり、例えば条約の内容だったり中身についてはあまり触れていなかったので、C級なら用語の暗記のみで済んでしまうんでしょうね。
250〜279ページは一回分の模試がついています。
以上、通関ビジネス実務検定のテキストを読んだ感想です。
本来なら受験した感想を書くべきなんでしょうが…いつかB級ができたらトライしてみようと思います。